防災用品はどこに保管する?答えは、「いつも車に積んでおく」
皆さんは、ご家庭で防災用品をどこに保管していますか?
年に一度の避難用品の中身をチェックのときに、非常食の交換などをしたあと、
それをしまっておく場所をどこにするか悩んでいるというお声をよくうかがいます。
「物置の奥にしようか」
「いざというときに場所が分からなくなるから、手前にしよう」
「それだと、普段邪魔になってほかのものが出しにくくなる」
邪魔にならない場所で、いざというときにすぐに持ち出せる場所が理想です。
それでは一体どこが一番いいのでしょうか。
今回は、そのヒントになりそうなトピックをご紹介いたします。
目次
アンケートで見えてきた、「今どきの避難」の実態
災害時には、最寄りの避難所へ行くことになるはずですね。
しかしここ最近は、避難所へ行くという選択をしない方や、避難所に行くけれどもそこでは過ごしたくないという方が増えているというアンケート結果報告が発表されました。
アンケートを実施したのはセゾン自動車火災保険。
対象者は、自家用車を所有している40代・50代の男性でした。
働き盛りで、責任のある立場の方が多い世代の方の声。どんな結果だったのでしょうか。
災害時に車中泊を選びたい」という回答が全体の36%
避難所で寝泊まりはしたくない、自分の車で過ごしたいということです。
被災経験者の方、つまり避難所の経験を一度でもした方は、半数近くの43%もの方が「車中泊」と答えています。
これはどうしてでしょうか。
「避難所より車中泊」と答えた理由は
- 病気感染のリスクがある
- プライバシーがない
- 子供やペットがいる
コロナ禍ということもあり、避難所での感染リスクを心配する方は多いと思います。
そして、着替えの配慮などのプライバシーがないことや、周囲の騒音などのストレスが溜まってしまうこと、
ご自身の子供やペットが周りに迷惑がかけてしまうこと、
高齢者の家族の体調を不安視する意見などがありました。
短期間の滞在ではなく、数日間、数週間に渡る避難所生活になったら、これは確かに深刻な問題です。
自家用車で避難をするには、何が必要なのか
過去に被災経験があり、避難所で過ごした経験がある方にアンケートを取りました。
今後、避難をすることがあったら、どこに避難したいですか?
「避難所の屋内」39%
「自家用車で車中泊したい」43%
屋内避難を希望する方にその理由を聞いたところ、「避難に必要なものを持っていないから」という声が最も多く挙げられました。
つまり、自家用車で避難していても、避難用品を持ち出せなかった、あるいは持っていなかったため、避難所に行ったという人が多くいたということです。
ここまでの結果を考えると、自家用車に避難用品を積んであれば、家族の事情やご自分の心身の状態に合わせて、車中泊・屋内避難のどちらも選べるということが言えそうです。
被災経験者の半数が回答「避難用品は常に車に積んでいる」
「災害に備えて避難用品を車に積んでいますか」というアンケートに、37%の方が「はい」と回答しています。
特に、被災経験者の方は50%以上の方から「常に積んでいる」と回答がありました。
そして、ここで特筆すべきことは「常に積んでいる」と答えた方のほとんどが、
東京、大阪、名古屋といった都市に住む人だったということです。
人口が多いため、災害時に避難所に人があふれて入れないことを考えているのではと思われます。
何を持っていく?避難用品
被災経験者で車に避難用品を積んでいるという方に、どんなものを載せているかというアンケートには、こんなものがありました。
- ブランケット
- 非常食と飲料水
- 携帯用簡易トイレ
ブランケットは、寒さ対策だけでなく、車の窓を覆って目隠しにすることもできます。
飲料水を常時積んでおくことが難しければ、空のポリバケツでも大丈夫です。給水所で飲料水をもらえます。
そして、最後に挙げられた携帯用簡易トイレ。これは、被災経験者の方から「持っておけばよかった」という声が多く寄せられました。
どうしてこれが必要なのでしょうか。
災害時には、いつものトイレがすぐには使えなくなる?!
実は、避難所のトイレは使えないこともよくあるのです。
- 故障、汚物処理が追い付かないなどの理由で使用不可になっていた
- 断水で流せなくなっていた
- トイレのある場所までが遠かった
- 混みあっていて行列ができていて、なかなか使えなかった
実際、東日本大震災では避難所のトイレが壊れて使用できず、
仮設トイレの設置まで3日間かかったという施設が34%もありました。
非常時であっても、排泄を止めることはできません。
ついつい食料と飲料水の準備を優先しがちなのですが、非常時こそトイレの確保が必要です。
避難用品に、ぜひ簡易トイレの準備を入れておいてください。
まとめ
避難用品、防災グッズは車に積んでおく。
人口が多い都市部に住む人や、子供、高齢者、ペットがいる場合の避難は「車中泊」も考えておく。
避難用品、防災グッズには、簡易トイレを準備しておく。